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軍事史跡保存の意識を高めていただくため、金門国立公園管理処の「軍事史跡探索-2022年金門軍事遺産オンライン講座」シリーズを開講することとなりました。

日付
2022-07-04

戦争史跡に関する知識を普及させ、各界に金門の戦地文化に対する理解を深めていただき、軍事遺産保護に対する意識を高めていただくため、金門国立公園管理処では2022年7月から8月にかけて「軍事史跡探索-2022年金門軍事遺産オンライン講座」シリーズの開講を企画しています。モデレーターとして国立金門大学建築学科准教授で戦地史跡・閩南建築研究センター主任の曽逸仁をお招きし、鄭有諒将軍、董森堡議員、杜正宇博士等の専門家と11回シリーズで講座を実施します。

金門は中国大陸のすぐ隣にあるため、全島がほぼ共産党軍の砲撃範囲内にあります。共産党軍の上陸と砲撃による破壊を回避するため、何重もの防衛線構築物を設置しています。海岸線には共産党軍の上陸による襲撃を防ぐため、幾つもの防御施設を建造しています。陸地では、農地に落下傘部隊上陸防止用の杭やトーチカを設置し、各交差点と高台に機関銃用トーチカを設置しており、地形でカムフラージュされた大砲陣地等もあります。軍事駐屯地では地下建設方式を採用しており、坑道や地下施設が沢山あります。

全盛期には金門駐屯する兵士は10万人を超え、至る所に防衛用の構築物があり、集落の中にも防御施設や意識を高める標語がそこかしこに見られ、兵士が買い物をする商店街、休憩所もありました。軍事目的の施設や戦役記念施設として、心理戦に用いられた放送塔、ラジオ局、文健中心(レクリエーションセンター)、戦史館、記念碑、軍人共同墓地等があり、これらはいずれも金門の過去半世紀にわたる重要な歴史を物語るものです。

金門国立公園管理処の発表によれば、軍事史跡探索講座は7月6日・8日・13日・16日・22日・29日及び8月5日・11日・12日・20日・26日にGoogle Meetを使ってオンラインで開講されるとのことです(講座サイトへのリンクは、https://meet.google.com/etz-dsgt-nmc、開講時間は19時から21時まで)。内容の濃いオンライン講座を通じ、各分野の専門家から知見や経験をシェアしていただきますので、軍事遺産について理解を深め、戦争史跡を保存にご協力いただければ幸いです。同イベントについてご質問がございましたら、082-313185解説教育課の蔡先生までお問い合わせください。