内政部国家公園署金門国家公園管理処では、金門の伝統文化と地元の物語を語り伝え、住民の皆様とのつながりを深めるため、金門の地元の劇団「金門カブトガニ劇団」を招き、水頭集落・山后集落・北山集落・瓊林集落・上林コミュニセンターにて舞台「落番情」を披露していただきます。ご近所の皆様お誘い合わせのうえ鑑賞にお越しください。
金門国家公園は、初の戦役史跡の保存を主としながら、生態・人文遺産を守ることを使命とする1995年指定の国家公園です。金門はその特殊な時空的要因から、たくさんの古い集落の建築群が完全なかたちで残っています。その伝統建築や集落には、豊かな閩南文化、華僑の故郷特有の文化が反映されていて見応えがあります。
「落番」は金門の繁栄と悲しみの歴史です。当時、金門で生計を立てられない人々は、故郷を離れ、チャンスを求めて未知の南方へ移るしかありませんでした。彼らが苦労して頑張ったのは、ひとえに金門の家族の切なる期待に応えるためでした。金門独自の舞台「落番情」は、彼らの熱い思いを金門カブトガニ劇団が紡ぐストーリーに載せ、豊かな閩南文化、華僑の故郷特有の文化を盛り込み、先人たちが故郷を離れて異国で必死に踏ん張って味わった苦労、事業のために奮闘した歴史を斬新な切り口で表現したものです。見る人は、金門の先人たちが南洋へと出ていった歴史、彼らの不屈の精神に感動し、それを伝えていくことの意義、金門の人々の故郷に対する思いをあらためて認識し、今ある金門のすべてを大切にしていきたいと思うことでしょう。
皆様お誘い合わせのうえご鑑賞にお越しください。先人たちが南洋に出ていった当時の空間に身を置き、地元の劇団が紡ぎだす温かく感動的な、笑いの中に涙ありのストーリーを味わってください。