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翟山坑道特有の魅力が満載の2023年金門坑道音楽祭が開催されました。

日付
2023-10-23

2023年金門坑道音楽祭が10月21日から22日にかけて翟山坑道で開催され、たくさんの音楽ファンが海を越えて訪れ、戦地独特の雰囲気のなかで音楽を楽しみました。内政部国家公園署金門国家公園管理処によると、今年の坑道音楽祭は合計6ラウンド行われ、各ラウンドの観客数は200名、合わせて約1,200名の人が会場を訪れたということです。坑道音楽祭は今や金門の観光・レクリエーションの目玉であり、金門で最も代表的な音楽イベントになっています。

今年のステージには、中国笛名奏者の陳中申さん、朱宗慶パーカッション楽団木琴首席奏者の呉珮菁さん、新世代テノールの林義偉さん、長栄交響楽団クラリネット首席奏者の荘蕙竹さんをお招きしました。一日目のプログラム「木琴と笛の出逢い」では、弦楽四重奏に中国笛と木琴が加わってまったく新しい解釈が生まれ、多元的で奥行きのある重厚さが感じられました。二日目のプログラム「白鳥の歌」では、透明感のある声と美しいクラリネットの音色の情感あふれる対話が演出されました。

天然の音楽ホール、翟山坑道で開催された音楽祭、一日目は初登場となった打楽器と中国笛のコラボで幕開けし、木琴の心地よい音色、中国笛の明るく軽快なメロディに弦楽四重奏が加わり、独特の世界観が織りなされました。木琴の神秘的な音調には、あたかもトンボ玉が坑道の水面に落ちるかのようなさわやかで突き抜ける感じがあり、中国横笛の梆笛が奏でる『蔭中鳥』はまさに鳥の鳴き声そのもの、観客の皆さんは生命力あふれる大自然の中にいるかのように感じたことでしょう。

二日目は、クラリネットによる二曲の『縦笛五重奏』が新しい解釈で登場し、優雅なテノールによる『星は光りぬ』、『誰も寝てはならぬ』等の有名な歌劇曲が坑道内をこだましました。翟山坑道の天然のステレオ効果が存分に感じられる演出となりました。

今年は国家公園署創設の年にあたり、元金門国家公園管理処処長で初代国家公園署署長の陳茂春氏が指導に来られた今回の坑道音楽祭は特別な意義を持ちます。陳茂春署長は、「この音楽会は、2009年以来、コロナ禍・天候等様々な試練があったものの、これまで15年連続で開催され、2万人を超える観客を動員している。人文的なイベントによる平和理念の普及という役割もあるが、金門国家公園管理処創設以来の、戦役史跡の活性化・再利用への決意を象徴するものでもある」と語っています。