金門国家公園管理処は、八二三砲撃戦65周年を記念し、金門特有の戦役史跡の広報活動の一環として8月12日(土)に823夜間行軍イベントを開催しました。参加者は500名を超え、様々なレクリエーションを体験しながら唯一無二の戦地文化と烈嶼郷の美しさを再認識する貴重な機会となりました。
イベントは、まず東林複合スタジアムをメイン舞台とし、陸軍金門防衛指揮部誠実社による陣太鼓の演奏から始まり、続いて、烈嶼郷の地元の劇団『芋頭島故事団』が莒光日(軍の思想教育の日)をテーマに寸劇を披露し、その後、陣太鼓の鳴り響く中、各チームの出発となりました。イベントの最後には、楽団がメイン舞台で当時の軍隊慰問の様子を再現し、見る人は金門の戦地の情景を思い浮かべ、この地のために尽力した人々に思いを馳せました。
烈嶼地区の観光推進のため、この日の午後、東林複合スタジアムでは特色あるマーケットが設けられました。こちらでは金門限定の旧紙幣がデザインされた食券が使えるとあって人々は興味津々の様子でした。マーケットのキッチンカーのほか、行軍ルートに設置された採蜜体験スポット、戦地の風味が感じられる記念品「八二三65周年記念限定豚肉缶詰」も人気で、人々は没入型の体験を通して昔の烈嶼の趣や歴史を感じていました。
金門国家公園管理処では、2013年から5年ごとに夜間行軍のイベントを開催しています。今年度は金門大橋の開通に合わせ、初めて舞台を烈嶼に移し、軍事拠点・スローガン・記念碑等、見るべきものがルート上で数珠つなぎに並びました。九宮坑道、勝利門、総称して烈嶼三堡と呼ばれる雄士堡・鉄漢堡・将軍堡等、特殊ある戦役史跡は、関連組織による活性化の効果もあり、観光のマストスポットになっています。また、このイベントでは環境関連の広報が強化され、参加者の環境意識が高いこともあり、沿道にゴミのポイ捨て等はなく、清潔な状態が維持されていました。イベントには双方向型のゲームも組み込まれ、夜行訓練という真面目な訓練科目も生き生きと楽しめる体験となりました。行軍で烈嶼特有の軍用道路を通る際には、引率者の解説があり、参加者はこの島の文化遺産や戦役史跡に対する思いを深めたようです。